learning steps

学びのステップ

「やり方」だけでなく「あり方」を身につける

グラフィックファシリテーションの学びは、外付けの知識や方法論などの「やり方」を教わるにとどまりません。自分らしさを見出し、ファシリテーターとしての「あり方」を磨いていく内容です。

それは、自分自身の中に眠る「未開拓な自分の要素や力」を拓いていく探求の旅。

なぜなら、グラフィックファシリテーションには、「話し合い」をより豊かで面白いものに変えてくれる「魔法」のような側面があります。「魔法」を使えるようになるのは、そう簡単ではありません。

短期間で効率的に、わかりやすく身につけられるものではないからこそ、学んだ人から「目から鱗」「雷に打たれたようなインパクト」「これしかない」と声が寄せられるのが、グラフィックファシリテーションです。

グラフィックファシリテーションの様子

5つのステップで 学びの旅へ

グラフィックファシリテーション協会では、 大きく5つのステップで、グラフィックファシリテーションの学びと実践を後押しし、プロフェッショナルを育成しています。

もちろん、探求の旅を一気に進める必要はありません。 体験会、基礎編、アドバンス編、実践編、プロコースと、学びたい人の目的やタイミングに合わせて探求できる構成になっています。

ステップ手順

今、なぜ グラフィックファシリテーションの プロフェッショナルが求められるのか

グラフィックファシリテーション協会の元には、グラフィックファシリテーションの実施を相談したい、プロを派遣してほしい、社内で育成してほしいと、日々たくさんのお声をいただいています。その件数は年々増え、ご相談の内容は多岐にわたっています。

世の中の変化があまりに激しいことが、その背景にあるでしょう。 この目まぐるしい変化に、対処対応しているのでは間に合わない状態です。だからこそ、企業や団体もこの変化の渦に巻き込まれてしまわないよう自分達の軸を持つべく、ビジョンやパーパスをつくろう、見直そうとの動きが盛んになっています。

関わる社員やメンバーの一人ひとりがこの軸を主体的に捉え、 一人では成し得ない未来を共に創りあげられるよう「共創」の必要性も叫ばれています。

変化の渦と自分達から未来をつくるのイラスト
葛藤を明らかにしているイラスト

しかしながら、人と「共創」していくことは簡単ではありません。暗黙知や思い込み、アンコンシャスバイアス、価値観など、個人や組織の中の「無自覚な前提」が共有されないことで、信頼関係にヒビが入り、私たちの「共創」は阻まれてしまうのです。

だからこそ、絵や線や色を使って「無自覚」な意識をあぶり出し、見える化することで「自覚」を促す。そして、その場の人たちの主体性を育むことで「共創」へとそっと背中を押す。 そんなファシリテーターが求められているのだと思います。

例えば、あなたの組織や地域に「人や組織が見ないようにして、無いことにしている『葛藤や対立』をグラフィックをもちいて明らかにし、取り扱えるファシリテーター」がいたら、その場に、小さな変化の兆しが芽生えると思いませんか?

対立や葛藤が悪いのではありません。 人は、一人ひとり違う性格や価値観、背景を持っているため、対立や葛藤が生まれるのは自然なことです。 人や組織の関係性に悪影響をおよぼすのは、対立や葛藤そのものではなく、対立や葛藤を見ないふりをして、そのままにしておくことから起きる過度な緊張や不安、不信、恐れなど、一人ひとりの「安心できていない心持ち」。

グラフィックファシリテーション協会では、「無自覚」な意識をあぶり出し、見える化することで「自覚」を促し、立ち現れた葛藤や対立を恐れずに取り扱える、ファシリテーターを育成しています。 グラフィックファシリテーション協会の認定プロフェショナルたちは、さまざまな組織や地域の葛藤や対立を紐解き、参加者の主体的を育む共創プロセスに伴走しています。

認定プロフェッショナルの育成要素 〜「無自覚を自覚化して取り扱う」ために必要な力〜

グラフィックファシリテーション協会では、 個人の中に眠る「3つの要素/9項目の力」を拓き育むことを土台に、グラフィックファシリテーションのプロフェッショナルを育成・認定しています。

  • (1)リーダーシップ・響かせる力 ・踏み込む力 ・意図する力
  • (2)愛情・とどまる力 ・多様性を受容する力 ・感謝する力
  • (3)洞察する力・想像する力 ・行き来する力 ・観察する力

認定プロフェッショルは、「3つの要素/9項目の力」について、自ら育み、高め、広げることを意識し、グラフィックファシリテーションのプロフェッショナルとしての「あり方」を常にふりかえり、話し合いの場から学び続けることを大切にしています。

洞察・愛情・リーダーシップのイラスト
上田裕之の写真

上田裕之

一生つきあえる教師でありたいと子どもと向き合い、青年海外協力隊、震災遺児ボランティアなどスキル経験を活かしたボランティアがライフワーク。教育委員会において放課事業担当時、コロナ禍のオンラインにてグラフィックファシリテーションと運命的な出会いをし、さらなる学びをとプロコースに進む。JICAや放課後事業、教員研修などで実践を積み、さらに周りの人・社会のために何ができるのかを試行錯誤しながら歩んでいる。

児玉千織の写真

児玉千織

Sparklez株式会社 代表取締役 組織開発コンサルタント/ファシリテーター/コーチ
早稲田大学 政治経済学部政治学科卒業。損保ジャパンにて法人営業、リンクアンドモチベーションにて法人営業/コンサルティング、CSKホールディングス(現SCSK)にてグループ全体の人材開発・組織開発等に従事した後、出産を機に会社員を辞め、数年間の専業主婦を経て2016年に独立。2024年Sparklez株式会社を設立。
自身の多様な経験をもとに、『人生の多くの時間を費やす仕事が苦行ではなく、より楽しく自分らしく活躍できる場』となるよう、企業の組織開発/活性化支援を行っている。また、社会構造や家族システムの狭間で難しさや葛藤を抱える方の家庭や社会での能力発揮・活躍の支援を行なっている。
噛み合わなさや様々な思惑が混線しているようなチームや組織において、一人ひとりの奥底にある想いや願いをじっくり聴きながら、可能性やエネルギーを取り戻していくプロセスへの伴走が持ち味のファシリテーター。

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城 佳子

IT企業に20年以上勤務し、組織やチームのあり方を考えるなかで「自分の軸をもって自身の人生を生きたい」という思いが芽生える。そんな折にグラフィックファシリテーションに出会い、2024年にプロコースの門を叩く。
プロコースを通して自己と向き合い、仲間と対話を重ねながら相互理解を深めていくうちに心が満たされていく感覚を覚える。そして自分の人生を歩むことは、身近な人たちとの関係性を育むことでもあるという実感をもって、日常のあらゆる場面に目を向けている。
職場ではシニアマネージャーとして一人ひとりの思いや可能性に耳を傾け、主体的に関わり合えるチームづくりに取り組む一方、家庭では二児の母として、人生という冒険物語の主人公たちを観察し、見守り、応援する日々を送っている。
その他の保有資格:Certified ScrumMaster®、PMP®(Project Management Professional)

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関根美帆

茨城県五霞町(ごかまち)役場職員
2021年より道の駅ごかに新たな部署を立ち上げ、(株)五霞まちづくり交流センター ごかみらいLabへ現在出向中。
会議ファシリテーター普及協会五霞支部 ゴーサインファミリー 副代表
五霞町役場の職員として、気持ちに寄り添ったファシリテーションを活用し、地域づくりに日々奮闘中。
「ちょっとだけ 優しくなれて ちょっとだけでも、気にかける」そんなことが、じわじわと広がっていくことができたりしたら最高だなぁと願いながら場づくりをしています。

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髙原直子

自身の原体験からがん・肉腫に深く関心を持ち、製薬企業で10年以上、薬が生まれる前から患者さんに届き、医療現場でより良く活かされるまでの一連のプロセスを経験。
中でも日々の医師との対話を通して、薬や病気の科学的・生物学的な解明だけでなく、医療現場の中にも渦巻く人と人との関係性の中に在る「見過ごされがちな違和感」にも目を向けたいと思い、グラフィックファシリテーションに出会う。
プロコースで、対話を通じて本当に大切なものを共に見つけ出すことの喜びも難しさも実感し、その過程の重要性を確信した。また、ひとの本来の温かさを、対話を通じて感じ合えたらと願うように。
患者さんも、患者さんと向き合う医療従事者のみなさんもいきいきと過ごせる世界を目指して、当たり前の中に潜む問いに向き合っていく。
#ONE JAPAN ミドル変革塾 2021
#TCL(多摩美クリエイティブリーダーシッププログラム)8期
#概念工作塾 0期

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寺本有里

急性期病院で20余年勤務。
患者さんをはじめ、さまざまな職種や立場から滲み出る「仕方ない」「どうせ無理」の存在に疑問をもち、もがき続ける中でグラフィックファシリテーションに出会う。プロコースでの学びで、自身の知識習得によって、課題を解決し道を開いていくのではなく、そこに居る人々とともに、その時々に必要な場を作る大切さを体得した。現在は、多忙や業界規制を理由に諦めることなく、身近な人ひとりから組織の課題まで、一歩踏み込みながら対話の場を作っている。
本職は薬剤師。医療情報技師、MBA(専門職)、国家資格キャリアコンサルタントを有す。
愛と人情とユーモアに満ち溢れた生粋の大阪人。

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中西さゆり(通称:さーり)

和歌山県有田川町役場職員
一般行政職として、福祉、教育、農業分野を経て、現在は給与・労務分野に従事。
いわゆる「消滅可能性都市」と言われる人口減少・少子高齢化・過疎化が進む町で、「そこに住む人達が、自身や地域の力に自覚的・能動的になることが、まちをつくり動かす一歩に繋がる」の想いから、会議やイベント、学校での出前授業等でグラフィックファシリテーションを活用する。
グラフィックファシリテーションと出会ってから、おそらく最短でプロコースの門を叩き(こじあけ)、最長の時間をかけてプロ認定を取得した、良くも悪くも諦めの悪い人。

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馬場麻里子

地域医療・リハビリテーションを幅広く展開する精神科病院で、当事者、家族、支援者の対話の場を数多く作ってきた。現在は障害を持つ人の「働きたい」を実現するため日々奮闘中。
作業療法士/サービス管理責任者/ホワイトボード・ミーティング®アドバンス・認定講師

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宮坂美緒

トップダウンからボトムアップへ。会社の大きな転換期において「会議を良くする」ことが変化を後押しすると考えていた2019年、グラフィックファシリテーションと出会う。
講座での学びを実践する中で、会議に限ったことではなくあらゆる場に必要な要素だと確信を深め、2022年プロコースに参加。
現在は高知県で会社員をしながら、社内だけにとどまらず「自分や周囲の気持ちを大切にしながら過ごせる」場づくりに関わりたいと願って活動中。

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安井ゆかり(通称:コノン)

北陸金沢にて30年間インテリアデザイナーとして10,000件の多業種の店舗開業に携わる。
グラフィックファシリテーションを行う場は、店舗設計に入る前に、企業のプロジェクトチームやオーナーとスタッフ間などで開業やリノベーションの目的や意義を話す対話の場など。

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講座情報

グラフィックファシリテーション協会では、認定講座を通じて、グラフィックファシリテーションのプロフェッショナルを育成しています。基礎から段階を経て、身につけることができるので、ご興味をお持ちの方は、ぜひ開催日程等をご確認ください。

お問い合わせ

グラフィックファシリテーションに関心を寄せていただき、ありがとうございます。グラフィックファシリテーションを用いたワークショップの企画・実施、イベント出演、取材など、ご依頼やご質問がございましたら、お気軽にお問い合わせください。内容を確認の上、担当よりご返信いたします。